【昭和すかしなし切手】買取価格は?鑑定価格&売買相場《全10種類》
昭和の切手には様々なものがあるのですが、その1つが昭和すかしなし切手です。昭和26年~27年にかけて、短い期間で発行されていた切手になります。
それでも2円~500円までの額面があり、10種類が発行されました。この昭和すかしなし切手の買取価格について調べてみます。
昭和すかしなし切手は発行期間が短いこともあり、比較的に発行枚数も少なくなっているのが特徴です。そのため買取額にプレミアがついているものもあります。
【全10種類】昭和すかしなし切手の買取価格・鑑定価値《販売相場一覧》
昭和すかしなし切手は額面別に10種類発行されています。この額面ごとに買取額が違っているので、1枚ずつの相場を確認していきましょう。高値がつくものだと、1万円以上になる切手もあります。
①【昭和すかしなし切手2円(農婦)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1951年 | |
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価値 | D | |
相場 | 未使用品の買取価格は10円~100円程度 使用済みだと10円が上限 |
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額面・種類 | 2円 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
昭和すかしなし切手で最小の額面が2円です。2円切手のデザインには農婦の図が採用されています。額面で200となっているのは、銭の単位での表記だからです。
- 未使用品の買取価格は10円~100円程度
- 使用済みだと10円が上限
2円切手は額面が低いこともあり、さほど希少価値が高くありません。それでも額面以上の価値にはなっています。また産業図案切手にも、同様の図柄の切手があるのも特徴の1つでしょう。
②【昭和すかしなし切手3円(捕鯨)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1951年 | |
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価値 | D | |
相場 | バラ1枚の買取価格は500円~2500円程度 使用済みでも10円~80円前後 |
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額面・種類 | 3円 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
昭和すかしなし切手の3円に描かれているのは捕鯨の様子です。日本の捕鯨は古くから沿岸地域で行われていたもので、昭和に入ってからは南極など遠洋に出かけるようになった経緯があります。
- バラ1枚の買取価格は500円~2500円程度
- 使用済みでも10円~80円前後
2円切手と同じく捕鯨の様子をデザインしたものは、産業図案切手にもあるのですがこちらには透かしが入っています。買取価格はこちらの昭和すかしなし切手の方が高いです。
③【昭和すかしなし切手4円(落雁図)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1952年 | |
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価値 | C | |
相場 | 買取額は300円~2000円程度 使用済みだと10円~100円前後 |
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額面・種類 | 4円 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
昭和すかしなし切手の額面4円には、葛飾北斎の落雁図が描かれています。第一次新昭和切手や第二次新昭和切手にも、同じ図柄が採用されているのですが、それぞれに買取額は異なっています。
- 買取額は300円~2000円程度
- 使用済みだと10円~100円前後
昭和すかしなし切手の4円の美品なら買取価格も高めになっています。2000円前後の価格になるので、手元にあるのなら劣化しないように保管してください。
④【昭和すかしなし切手6円(印刷女工)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1951年 | |
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価値 | D | |
相場 | バラ1枚の買取価格は80円~400円程度 使用済みの切手だと30円がリミット |
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額面・種類 | 6円 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
昭和すかしなし切手の6円は、印刷女工が図案として採用されています。1951年の6月から発行されたもので、当時は第四種郵便物の送付に使われていたそうです。当時は女工哀史が有名で、過酷な労働環境にありました。
- バラ1枚の買取価格は80円~400円程度
- 使用済みの切手だと30円がリミット
昭和すかしなし切手の中では、比較的に買取価格が低い方になります。それでも美品なら1枚で400円程度にはなるので、まとまった数があると相応の額になるでしょう。
⑤【昭和すかしなし切手8円(炭鉱夫)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1951年 | |
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価値 | C | |
相場 | 買取価格は500円~2000円前後 使用済みだと50円前後 |
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額面・種類 | 8円 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
昭和すかしなし切手の8円では炭鉱夫がデザインされています。炭鉱夫は実は1970年代までは、ポピュラーな仕事の1つでした。ですが石炭の需要が低下したことなどもあり、現在の日本国内では見ることができない仕事です。
- 買取価格は500円~2000円前後
- 使用済みだと50円前後
産業図案切手にも同じ図柄が採用されているのですが、昭和すかしなし切手の方が希少性が高く買取価格も上になっています。
⑥【昭和すかしなし切手10円(らでん模様)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1951年 | |
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価値 | D | |
相場 | 未使用品の買取価格だと500円~3400円程度 使用済みでも50円~400円程度 |
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額面・種類 | 10円 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
昭和すかしなし切手の10円には螺鈿模様が描かれています。螺鈿というのは伝統工芸品に用いられる装飾技法のことです。貝殻の内側を素材として彫刻された表面にはめこむのが、主な手法になります。
- 未使用品の買取価格だと500円~3400円程度
- 使用済みでも50円~400円程度
第三次新昭和切手にも同じ図案のものがあります。ただ買取価格としては、昭和すかしなし切手の方が高くなっているのが特徴です。
⑦【昭和すかしなし切手20円(植林)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1951年 | |
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価値 | D | |
相場 | 買取価格は未使用品で600円~3500円程度 使用済みの切手だと10円~80円程度 |
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額面・種類 | 20円 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
昭和すかしなし切手の額面20円は、植林の様子が描かれているのが特徴です。戦後の日本では復興のために木材が必要とされたことから、森林の伐採が進んでしまいました。伐採した土地を緑化するために、植林も同じように行われていたのです。
- 買取価格は未使用品で600円~3500円程度
- 使用済みの切手だと10円~80円程度
昭和すかしなし切手は、全体的に買取価格が高めになっています。希少価値が高いものなので、もし手元にあるのなら専門家に鑑定を受けた方がいいでしょう。
⑧【昭和すかしなし切手30円(郵便配達)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1951年 | |
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価値 | C | |
相場 | バラ1枚の買取価格は2000円~1万円前後 使用済みでも10円~100円前後 |
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額面・種類 | 30円 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
昭和すかしなし切手の30円は、郵便配達員が描かれています。この額面から美品の買取価格が一気に跳ね上がっているのが特徴でしょう。
- バラ1枚の買取価格は2000円~1万円前後
- 使用済みでも10円~100円前後
当時の30円という額面は、主に書留郵便に使われていました。そのため使用済みのものは案外発見されているため、買取額が低くなっているのです。
他方で未使用品は現存数が少ないため、状態次第では1万円を超えることもあります。
⑨【昭和すかしなし切手100円(電気炉)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1951年 | |
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価値 | B | |
相場 | バラ1枚の未使用品買取価格は4000円~2万5000円前後 使用済みの切手だと10円~80円程度 |
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額面・種類 | 100円 | |
画像出典 | なし |
昭和すかしなし切手の額面100円は電気炉がデザインされました。電気炉とは製鉄をするための炉のことです。一般的な製鉄炉とは違って、リサイクルがメインになる炉になります。
- バラ1枚の未使用品買取価格は4000円~2万5000円前後
- 使用済みの切手だと10円~80円程度
昭和すかしなし切手が発行されてまもなく、切手のデザイン変更がありました。そのため全体的な発行枚数が少ないこともあり、希少価値がかなり高くなっているのです。
⑩【昭和すかしなし切手500円(機関車製造)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1951年 | |
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価値 | B | |
相場 | 買取価格はバラ1枚で3500円~2万4000円程度 使用済みの切手でも10円~100円程度 |
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額面・種類 | 500円 | |
画像出典 | なし |
昭和すかしなし切手の最高額面が500円になります。デザインとして採用されたのが、機関車の製造場面です。機関車も実は昭和50年代までは現役で使われていたもので、長らく日本の経済を支えてきた存在です。
- 買取価格はバラ1枚で3500円~2万4000円程度
- 使用済みの切手でも10円~100円程度
美品の未使用品が見つかれば2万円を超える買取価格が期待できます。使用済みだと、一気に買取額がダウンするので注意してください。
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最後に昭和すかしなし切手についても見ておきます。1951年~52年の間に発行されていた普通切手です。この時期はちょうど切手にとって大きな過渡期にありました。それは印刷技術の向上です。
昭和すかしなし切手以前の切手は印刷技術が未熟であったことから、偽造を防止するために透かしが入っていました。
ですが印刷技術が向上したことで透かしがなくても、問題がなくなったのです。その結果として生まれたのが昭和すかしなし切手です。
同時期に産業図案切手というシリーズが発行されていて、そちらには透かしが入っているのが大きな違いになります。短い期間しか発行されなかったことで、全体的に買取価格が高くなっている切手です。
まとめ
昭和すかしなし切手についてのまとめ情報でした。戦後の間もない時期に発行された普通切手です。産業図案切手が同時期に発行されていたのですが、印刷技術が向上したことで切手用紙に透かしを入れる必要がなくなりました。
そこで発行されたのが昭和すかしなし切手になります。ですが発行されてすぐに、次のシリーズである動植物国宝シリーズが発行されることになったのです。
そのため世の中に出回った枚数が少なく、買取価格も全体的に高くなっています。