【全4種類】竜文切手の買取価格は?鑑定価値&売買相場《まとめ》

日本の郵便制度は明治時代になって導入されました。そして日本初となる切手が1871年に発行されたのです。その切手が竜文切手になります。この竜文切手の買取価格は、どの程度になるのでしょうか。
やはり日本初の切手となるだけに、かなりのプレミアがつくのではと予想される人も多いはずです。確かにプレミア価格にはなっているのですが、実際にはどの程度で取引されているのか確認していきましょう。
【全4種類】竜文切手の買取価格・鑑定価値《販売相場一覧》
竜文切手には4つの種類があります。
- 48文
- 100文
- 200文
- 500文
額面は円ではなく、すべて文が使われているのがポイントです。では1つずつ買取価格を見ていきましょう。
①【竜文切手48文】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1871年 |
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価値 | C | |
相場 | バラ1枚で5000円~1万5000円程度 初日カバーだと1万円~1万5000円程度 |
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額面・種類 | 48文 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
竜文切手で最小の額面になるのが48文です。図案には竜が描かれていて、額面が刻印されていることから竜文切手と呼ばれています。茶色で印刷されていて、額面も中央に入っているので判別はしやすいでしょう。
- バラ1枚で5000円~1万5000円程度
- 初日カバーだと1万円~1万5000円程度
使用済みでもそれなりの買取額がつくのがポイントです。ただ竜文切手の中では、最もプレミア価格になっていません。
②【竜文切手100文】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1871年 |
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価値 | C | |
相場 | バラ1で6000円~3万円程度 初日カバーでも1万円~3万円程度 |
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額面・種類 | 100文・青色・灰青色 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
青色のインクで印刷されているのが、竜文切手の100文になります。切手によって色にバラツキがあって、この色の濃淡でも買取価格が変動するのです。
- バラ1で6000円~3万円程度
- 初日カバーでも1万円~3万円程度
大まかに分類すると青色と灰青色の2種類があります。そして灰青色の方が買取価格が高くなっているのが特徴です。ちなみに初日カバーの方が高く売れる傾向にあります。
③【竜文切手200文】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1871年 |
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価値 | B | |
相場 | バラ1枚の買取価格は1万円~10万円程度 初日カバーだと1万5000円~9万円程度 |
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額面・種類 | 200文・朱色・黄味朱 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
朱色で印刷されている竜文切手が200文になります。こちらも切手によって色のバラツキがあります。熱心なコレクターだと、この色のバラツキを集めるという人もいるそうです。
- バラ1枚の買取価格は1万円~10万円程度
- 初日カバーだと1万5000円~9万円程度
朱色と黄味朱という2つに分類できます。黄味朱の方が買取価格としては高くなっているので、もし手元にあるのなら専門家の鑑定を受けましょう。
④【竜文切手500文】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1871年 |
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価値 | B | |
相場 | バラ1枚でも1万5000円~10万円程度 初日カバーは3万円~20万円程度 |
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額面・種類 | 500文・黄緑・緑・青緑・濃いめの青 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
竜文切手の500問は青緑色のインクで印刷されています。買取相場も当然色味によって違ってくるので注意しておきましょう。下手に鑑定を受けてしまうと、買取額が下がるので必ず専門家に見せてください。
- バラ1枚でも1万5000円~10万円程度
- 初日カバーは3万円~20万円程度
色味としては黄緑と緑、青緑と濃いめの青といった4つの種類があります。中でも黄緑の切手が買取価格に期待できます。初日カバーの方が高く評価されているのもポイントでしょう。
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竜文切手の買取相場が変動するポイント
竜文切手には買取価格の相場が変動するポイントが幾つかあります。
- 色の濃淡による違い
- 切手の4辺すべてに余白があるのか
- 余白の均整が取れているのか
色の濃淡による違いは既にお伝えした通りです。発行年によって若干ですが色味に違いがあり、それによって買取価格も上下します。他にも大事なのは切手の余白部分になります。
手刷りで製造されていたため、どうしても現在のように均等にできる訳ではありません。そのため4辺のバランスが均等になっているものほど、高い評価を得ることができるのです。
逆に余白が偏っていたり、狭くなっていると価値が下がります。さらに印刷面が切れているなども該当するでしょう。ちなみに印刷ミスなどのエラー切手であれば、逆に買取額はアップします。
竜文切手とは竜切手の一つ~日本に初めて登場した切手~
次に竜文切手について詳しく見ていきます。竜文切手は既にお伝えしたように、日本で最初に発行された切手です。日本の近代化にとって郵便制度の導入があったため、切手も同じく製造されることになりました。
図柄には竜の絵が採用されていて、切手の中央には大きく額面が刷られていることから竜文切手と呼ばれています。発行当時はまだ江戸時代の通貨単位である文が使われていたのが分かるでしょう。
竜文切手は和紙で作られているもので、現在の切手は違って正方形となります。サイズとしては1辺が19.5ミリとなっていて、これまで発売された国内の切手では最小です。
腐食凸版印刷という方法で製造されていて、まだ機械刷りではなく手刷りで行われていたことから、色ムラや余白部分にも偏りがあったのです。
ポイント
竜文切手から竜銭切手へ
竜文切手は前段で解説しように、1871年に発行されたものです。旧暦の3月1日に発行されたもので、太陽暦だと4月20日に該当します。この日を含む一週間は後に切って趣味週間として親しまれるようになりました。
竜文切手は約1年間という短い期間で、竜銭切手へと切り替わりました。なぜ変わったのかというと、明治政府が制定した新貨条例に大きく影響を受けています。
新貨条例とは通貨の単位を、現在の円として補助通貨して銭を使うというものです。徳川政権から明治政府へと政権交代したことの象徴の1つになります。
竜文切手が発行されたのと同じ年に、新貨条例が制定されました。そのため額面を文から銭へと変えるために竜銭切手へと切り替わったのです。
竜切手の偽物の特徴と見分ける方法
最後に竜切手の偽物と本物を見分ける方法を解説しておきます。竜文切手と竜銭切手の2つを合わせて、竜切手という呼び方をしています。この2つは切手の中では高額なプレミアがついていることで有名です。
そのため残念ながら偽物が横行している現実もあります。特に近年ではSNSやアプリなどを通して個人売買をする人が増えているので、こうした偽物には注意しないといけません。
- 額面部分の上に小さく参考と書かれているものがある
- 額面部分の印字が薄い
- 切手の紙質が薄いため、透けて見える
- 切手の余白部分が本物よりも広い
などのような点が代表的な偽物の特徴です。実際には見分けることは難しいかもしれません。
自身の手にとって確認できれば良いのですが、もし通販などで購入するのなら切手専門店など信頼のおける店舗で購入してください。逆に売る時も同じです。
まとめ
竜文切手についてのまとめでした。竜文切手は日本で最初に発行された切手です。そのため切手の中では、比較的に高いプレミアがついているのが特徴でしょう。
額面は4種類ありますが、基本的に額面が高いものほど買取価格も高くなります。また当時はまだ印刷技術が未熟であり、職人が手刷りしていました。
そのため切手そのものに色ムラがあったり、余白が均等でないなどもあるのです。こうした点でも買取価格に影響が出てしまいます。