【全16種】第二次昭和切手の買取価格は?鑑定価値&売買相場《まとめ》

昭和に入ってから発行された切手は、一気にデザインが多様化しました。
これまでは図柄に採用されていなかった人物や風景、建築物などかなりデザインの幅が広がったといえるでしょう。そんな昭和切手は第一次~第三次まで発行されました。
ここでは第二次昭和切手の買取価格について見ていきます。第二次昭和切手は1942年~1946年まで発行されたものを指します。
【全16種類】第二次昭和切手の買取価格・鑑定価値・売買相場《一覧表》
第二次昭和切手は全部で16種類が発行されました。当然ですが1枚ずつ買取価格は異なっていますので、1つずつどの程度の買取価格になるのか調べてみました。ただし飽くまでも目安であり、実際に査定をうけてみないと買取価格はわかりません。
①【第二次昭和切手1銭】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1943年 |
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価値 | D | |
相場 | 買取価格は1円~15円程度 初日カバーだと上限1000円程度 |
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額面・種類 | 女子工員 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手で最も額面が小さいのが1銭です。図案に採用されているのは女子工員になります。この図案は公募から採用されたものです。
- 買取価格は1円~15円程度
- 初日カバーだと上限1000円程度
当時の1銭切手は100gまでの第三種郵便物に使われていたそうです。未使用品の買取価格としては、さほど高くはありません。ただし初日カバーだと上限1000円程度にはなるでしょう。
②【第二次昭和切手2銭(木船)】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1945年 |
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価値 | D | |
相場 | 買取価格は10円~30円程度 初日カバーは状態による |
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額面・種類 | 木船 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手の2銭には図案が2種類あります。こちらは木船の方を紹介していきましょう。図柄になっている木船は、公募から採用されたものです。発行年度は1945年の2月2日になります。
- 買取価格は10円~30円程度
- 初日カバーは状態による
基本的に買取価格としてはさほど高くありません。ただし初日カバーを見ても分かるように、保存状態の良し悪しで買取価格に大きな影響が出ます。
③【第二次昭和切手2銭(乃木希典)】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1944年 |
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価値 | D | |
相場 | 前期は10円~50円程度 後期が20円~100円程度 初日カバーは状態次第 |
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額面・種類 | 乃木希典 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手の2銭には木船と、乃木希典の2つのデザインがあります。こちらは乃木希典を解説していきましょう。乃木希典2銭には2種類あり、目打ちがないものが前期で、目打ちがあるものが後期になります。
- 前期の買取価格は10円~50円程度
- 後期の買取価格が20円~100円程度
- 初日カバーは状態次第
若干ですが後期の方が希少価値が高くなっています。ですのでもし第二次昭和切手の2銭を見つけたら、目打ちがあるかどうかを確認しましょう。
④【第二次昭和切手3銭】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1944年 |
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価値 | D | |
相場 | 前期は20円~70円程度 後期は50円~150円程度 初日カバーは7000円が上限 |
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額面・種類 | 乃木希典 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手の3銭には乃木希典の肖像画が採用されています。2銭と同じ図柄になっていますが、印刷されているインクの色が少し異なっているので判別は難しくありません。
- 前期は20円~70円程度
- 後期は50円~150円程度
- 初日カバーは7000円が上限
第二次昭和切手3銭も前期と後期の2つがあります。前期は裏糊があり、後期には裏糊がありません。裏糊のない後期の方が買取価格も高めです。
⑤【第二次昭和切手4銭】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1942年 |
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価値 | D | |
相場 | 買取価格は1円~15円程度 初日カバーは状態次第 |
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額面・種類 | 八紘之基柱 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手4銭で採用された図柄は、八紘之基柱になります。八紘之基柱とは宮崎県の平和台公園にある塔のことです。現在の名称は平和の塔になります。1940年に皇紀2600年を祝う事業として造られました。
- 買取価格は1円~15円程度
- 初日カバーは状態次第
4銭には前期や後期といった違いはありません。当時は100gまでの第一種開封書状に、この4銭切手が使われていたそうです。
⑥【第二次昭和切手5銭】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1942年 |
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価値 | D | |
相場 | 前期買取額は1円~20円程度 後期買取額は40円~200円程度 初日カバーは2500円が上限 |
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額面・種類 | 東郷平八郎 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手の5銭切手には東郷平八郎が図案として採用されています。東郷平八郎は日露戦争や、日清戦争において活躍した海軍の軍人です。当時は国内外で英雄視された人物になります。
- 前期買取額は1円~20円程度
- 後期買取額は40円~200円程度
- 初日カバーは2500円が上限
第二次昭和切手5銭には前期と後期があります。裏糊がついているものが前期で、裏糊がないものが後期です。
⑦【第二次昭和切手6銭】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1944年 |
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価値 | D | |
相場 | 買取額は5円~50円程度 初日カバーは6000円が上限 |
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額面・種類 | 産業戦士 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手の6銭の図柄は産業戦士が採用されました。産業戦士とは戦時中に労働者の士気を向上させる目的で作られたものです。当時は100gまでの第一種開封書状や第四種郵便物などに使われていました。
- 買取額は5円~50円程度
- 初日カバーは6000円が上限
第二次昭和切手6銭には前期や後期といったものはありません。未使用品の買取価格よりも、初日カバーの方が高い買取額になるでしょう。
⑧【第二次昭和切手7銭】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1944年 |
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価値 | D | |
相場 | バラ1枚が5円~40円程度 初日カバーは4000円程度が上限 |
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額面・種類 | 東郷平八郎 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手7銭のデザインに採用されたのは、東郷平八郎の肖像画です。5銭切手で描かれているものと同じデザインになります。郵便料金が値上げされたことで、発行された切手の1つです。
- バラ1枚の買取額が5円~40円程度
- 初日カバーは4000円程度が上限
第二次昭和切手の7銭も未使用品の買取価格よりも、初日カバーの方が高くなっています。もし発見できればちょっとしたお小遣い程度にはなるでしょう。
⑨【第二次昭和切手10銭(大東亜共栄圏)】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1942年 |
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価値 | D | |
相場 | 前期が10円~50円程度 後期だと50円~200円程度 初日カバーは1000円程度が上限 |
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額面・種類 | 大東亜共栄圏 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手10銭には2つの図柄があります。ここでは大東亜共栄圏について解説します。大東亜共栄圏としていますが当時の日本が進軍していた地域が、デザインになっています。
- 前期の買取価格が10円~50円程度
- 後期だと50円~200円程度
- 初日カバーは1000円程度が上限
第二次昭和切手10銭には前期と後期があります。前期は裏糊があるもので、後期には裏糊がありません。後期の方が買取価格が高くなっているのが特徴です。
⑩【第二次昭和切手10銭(敵国降伏の勅額図)】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1945年 |
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価値 | D | |
相場 | 前期バラ1枚は100円~250円程度 後期だと200円~800円程度 初日カバーは状態次第 |
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額面・種類 | 敵国降伏の勅額図 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手10銭のもう1つの図柄は、敵国降伏の勅額図になります。端的にお伝えしますと、切手の中央に敵国降伏という文字が印刷されたものです。
- 前期のバラ1枚買取価格は100円~250円程度
- 後期だと200円~800円程度
- 初日カバーは状態次第
第二次昭和切手10銭には前期と後期の違いがあります。前期には目打ちがあり、後期にはありません。目打ちなしの後期の方が希少価値が高いです。
⑪【第二次昭和切手15銭】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1942年 |
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価値 | D | |
相場 | 未使用品は50円~200円程度 初日カバー状態が良ければ1200円 |
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額面・種類 | 少年航空兵 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手15銭のデザインに採用されているのは、少年航空兵になります。この少年航空兵のデザインは公募で選ばれたものです。当時は500gまでの小包郵便で使われていました。
- 未使用品の買取価格は50円~200円程度
- 初日カバーで状態が良ければ1200円前後
15銭切手には前期や後期はありません。使用済みでもだいたい30円~100円程度の価値がつくでしょう。同じ使用済みでも、初日カバーだと上限で1200円程度です。
⑫【第二次昭和切手17銭】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1943年 |
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価値 | D | |
相場 | 未使用品は20円~50円程度 初日カバーだと上限1200円前後 |
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額面・種類 | 靖国神社 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手で採用されたデザインは靖国神社になります。主に速達郵便や書留などを送る時に使われていた額面だそうです。
- 未使用品の買取価格は20円~50円程度
- 初日カバーだと上限1200円前後
17銭切手も他と同様に未使用品の買取価格はさほど高くありません。ただ使用済みでも初日カバーなら、多少は高値が期待できるでしょう。ただし状態に買取価格は大きく影響されます。
⑬【第二次昭和切手20銭】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1944年 |
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価値 | D | |
相場 | バラ1枚の未使用品買取価格は10円~50円程度 初日カバーは状態による |
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額面・種類 | 富士山と桜 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手の20銭には、富士山と桜がデザインとして採用されました。この切手は主に植民地へ航空便を送る時に使われていた額面です。
- バラ1枚の未使用品買取価格は10円~50円程度
- 初日カバーは状態による
第一次昭和切手にも同様のデザインがあります。ただし描かれている雲の形や印刷の色などが若干異なっていると考えてください。買取額はさほど高くありませんが、状態次第ではアップする可能性があります。
⑭【第二次昭和切手27銭】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1945年 |
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価値 | D | |
相場 | 買取価格は10円~50円程度 初日カバーは保存状態次第 |
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額面・種類 | 靖国神社 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手の27銭で採用されたのは、靖国神社のデザインになります。図柄としては17銭と同じものです。ただし印刷されたインクの色が異なるので、判別するのは難しくありません。
- 買取価格は10円~50円程度
- 初日カバーは保存状態次第
主に即ツヤ書留郵便などで使われていた切手です。ただ郵便料金の値上げがあったことで、あまり使われていないそうです。状態次第では買取額アップの可能性は高いでしょう。
⑮【第二次昭和切手30銭】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1944年 |
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価値 | D | |
相場 | 買取価格は50円~200円程度 初日カバーは保管状態による |
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額面・種類 | 厳島神社 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手の30銭には厳島神社が図案として採用されました。この図案は第一次昭和切手の中にも同じものがあります。この改版となるのですが、ほぼ同じ図案だと言っても良いでしょう。
- 買取価格は50円~200円程度
- 初日カバーは保管状態による
当時は500g~1kgまでの書留や小包郵便で使われていたものです。状態で買取額が変わるので、お手持ちなら保管には注意してください。
⑯【第二次昭和切手40銭】鑑定価値と買取価格相場
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時代 | 1942年 |
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価値 | D | |
相場 | 買取価格は凹版で30円~100円 凸版だと40円~150円 |
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額面・種類 | オーロワンピ灯台 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次昭和切手で最も高い額面が40銭です。図柄に採用されているのはオーロワンピ灯台になります。オーロワンピは台湾本当における最南端の岬のことで、現地では鵝鑾鼻と呼ばれる土地で、ここに灯台があったのです。
- 買取価格は凹版で30円~100円
- 凸版だと40円~150円
1942年から発行された分が凹版印刷で、1944年以降のものが凸版印刷であることから、買取価格も若干異なっています。
ただし1946年以降発行の裏糊がないものは、2000円~8000円前後の買取額になるでしょう。
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第二次昭和切手とは~発行された経緯や歴史的背景~
第二次昭和切手は昭和17年~昭和21年にかけて発行されたものです。全部で16種類のものが発行されていて、いずれも額面以上のプレミアがついています。当時の日本は第二次大戦の真っ最中でもありました。
そのため戦争が激化することで物資が不足すると、切手そのものが簡略化されていったのです。そのため前期と後期に分かれる切手があります。
- 目打ちのありなし
- 裏糊のありなし
主にこの2つのパターンで簡略化されています。ちなみに当時の裏糊はじゃがいもに含まれるデンプンから作られていたそうです。
そのため戦争が激しくなると食料確保の問題から裏糊が付けられなくなりました。またデザインにしても国民の戦意を高揚するようなものが多いのも、第二次昭和切手の大きな特徴でしょう。
まとめ
第二次昭和切手についてのまとめでした。第二次昭和切手とは第二次昭和切手の真っ最中に発行された切手になります。
戦争が激しくなるにつれて日本は物資が不足するようになり、一部の切手は簡略化されるようになりました。
買取価格としては全体的にプレミアがついています。額面以上での取引がされているのですが、高額になるようなケースは少ないでしょう。ちなみに最も高額とされるのは敵国降伏の勅額10銭になります。