第二次新昭和切手の買取価値いくら?鑑定価格&売買相場《全11種類》
昭和には多様な切手が発行されていて、その1つが第二次新昭和切手になります。戦後の復興期に発行された切手であり、デザインも平和的なものが増えているのが特徴の1つです。
そんな第二次新昭和切手の買取価格は、どの程度なのでしょうか。
発行されていた期間が短いこともあり、実は額面以上のプレミア価格がついているものも少なくありません。そこで1つずつ買取価格を確認していきます。
【全11種類】第二次新昭和切手の買取価格・鑑定価値・売買相場《一覧表》
第二次新昭和切手は1946年~1948年の間に発行されていました。1947年に郵便料金の値上げがあり、それに伴って発行された切手で全部で11の額面があります。この11の額面1つずつ買取価格を確認していきます。
①【第二次新昭和切手30銭(五重塔)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1947年 | |
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価値 | D | |
相場 | 買取価格は50円~500円程度 使用済みでも50円~500円程度 |
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額面・種類 | 30銭・五重塔 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次新昭和切手で最も小さな額面になるのが30銭です。図案に採用されているのは法隆寺の五重塔になります。
五重塔と言えば法隆寺が有名ですが、実は仏教的な宇宙観を示す建築物なので、様々な仏閣で見ることができます。
- 買取価格は50円~500円程度
- 使用済みでも50円~500円程度
発行された時期によって切手の用紙や印字されている文字も異なります。そのため買取価格も細分化されているのですが、価値が低いもので50円~200円程度です。
国名が左書きになっていると買取価格が高くなります。
②【第二次新昭和切手35銭】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1947年 | |
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価値 | D | |
相場 | バラ1枚は10円~50円前後 使用済みでも10円~50円程度 |
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額面・種類 | 35銭 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次新昭和切手の額面の1つが35銭です。図案としては緑色の印刷色で中央に大きく35という数字が書かれています。1947年の郵便料金が改定されたことで、発行されたという切手です。
- バラ1枚の買取価格は10円~50円前後
- 使用済みでも10円~50円程度
特に買取価格にバラツキはなく、未使用品だと1枚あたり10円~50円程度です。使用済みでもほぼ同じ買取価格になっているのが、特徴の1つだと言えます。
③【第二次新昭和切手45銭】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1947年 | |
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価値 | D | |
相場 | 未使用品バラ1枚は10円~60円 使用済みは10円~50円程度 |
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額面・種類 | 45銭 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次新昭和切手の45銭の図案に採用されているのは、35銭と同じくシンプルな数字のみになります。印刷色は桃色になっていて、35銭とは数字のフォントが異なっているのが特徴です。
- 未使用品バラ1枚の買取価格は10円~60円前後
- 使用済みの買取価格は10円~50円程度
こちらも1947年の郵便料金が改定があったことで発行された切手です。シンプルなデザインなのが特徴的でしょう。未使用品でも使用済みでも同じ程度の買取価格になります。
④【第二次新昭和切手50銭(炭鉱夫)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1947年 | |
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価値 | D | |
相場 | バラ1枚は30円~100円程度 使用済みでも20円~60円程度 |
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額面・種類 | 50銭・炭鉱夫 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次新昭和切手の50銭には炭鉱夫がデザインされています。このデザインは第三次昭和切手の50銭と同じものが、そのまま採用されているのが特徴です。
- バラ1枚の買取価格は30円~100円程度
- 使用済みでも20円~60円程度
若干ですが未使用品の方が買取額が高くなっています。使用済みでもほぼ同程度の買取価格になるので、もし発見できればきちんと保管しておきましょう。
⑤【第二次新昭和切手1円(前島密)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1947年 | |
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価値 | D | |
相場 | 未使用品は100円~250円前後 使用済みでも15円~50円程度 |
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額面・種類 | 1円・前島密 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次新昭和切手の1円には前島密の肖像画が図案として採用されています。前島密は明治初期に日本の郵便制度を作った中心人物です。このことから郵便制度の父と呼ばれています。
- 未使用品の買取価格は100円~250円前後
- 使用済みでも15円~50円程度
額面の1円というのは当時の郵便料金から見ても、キリの良い数字だったようで他の切手と混ぜて貼り付けられているケースが多く見られます。見つかることも多いので、あまり希少価値は高くありません。
⑥【第二次新昭和切手1.2円(五重塔)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1947年 | |
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価値 | D | |
相場 | 買取価格は30円~150円程度 使用済みは10円~50円程度 |
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額面・種類 | 1.2円・五重塔 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次新昭和切手の額面には1.2円もあります。正式には1円20銭になります。こちらに描かれているデザインは法隆寺の五重塔です。この切手と同じデザインのものが、東京切手展記念切手として発行されています。
- 買取価格は30円~150円程度
- 使用済み買取価格は10円~50円程度
あまり希少価値が高くないことから、買取価格としては高くありません。ただ使用済みでもある程度の買取価格になっています。だいたい未使用品の半分以下が相場でしょう。
⑦【第二次新昭和切手4円(落雁図)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1947年 | |
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価値 | D | |
相場 | 買取価格は100円~300円程度 使用済みは1円~15円程度 |
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額面・種類 | 4円・落雁図 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次新昭和切手の額面4円の図案には落雁図が採用されました。葛飾北斎の描いたものになります。当時の4円切手は主に速達や外信船便書状などに使われていたそうです。
- 買取価格は100円~300円程度
- 使用済みは1円~15円程度
未使用品だと買取価格もバラ1枚で100円~300円前後になるでしょう。ただ使用済みだと、かなり買取価格が落ちてしまうのが特徴です。ちなみに落雁図は第一次新昭和切手の30銭と同じ図柄になります。
⑧【第二次新昭和切手5円(捕鯨)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1947年 | |
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価値 | D | |
相場 | バラ1枚は150円~600円程度 使用済みは1円~10円程度 |
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額面・種類 | 5円・捕鯨 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次新昭和切手の5円には、捕鯨の様子がデザインされています。当時の5円切手は主に2kg前後の小包郵便や書留などに使われていたそうです。
- バラ1枚の買取価格は150円~600円程度
- 使用済みは1円~10円程度
未使用品で状態が良ければ600円程度の買取価格になります。使用済みだと極端に買取価格が落ちてしまいますが、一応プレミアがつく状態です。複数枚まとめて買取に出せば纏まった額になるでしょう。
⑨【第二次新昭和切手10円(らでん模様)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1947年 | |
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価値 | D | |
相場 | 買取価格は500円~1000円程度 使用済みでも1円~15円程度 |
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額面・種類 | 10円・らでん模様・縦・横 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次新昭和切手の高額面になるのが10円切手です。デザインとして採用されているのは螺鈿模様になります。この模様は正倉院宝物に描かれているものです。
- 買取価格は500円~1000円程度
- 使用済みでも1円~15円程度
10円切手は書留や配達証明などに使われていた額面になります。買取価格も高めになっているので、もし美品が見つかれば大切に保管するようにしてください。高額面だけに希少価値も高くなっています。
⑩【第二次新昭和切手50円(能面)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1947年 | |
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価値 | D | |
相場 | 未使用品は1200円~4500円程度 使用済みでも10円~50円程度 |
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額面・種類 | 50円・能面 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次新昭和切手には50円の額面もあります。デザインに採用されているのは洞水の能面です。第一次新昭和切手の図柄がそのまま採用されているもので、目打ちがないのが第一次になります。目打ちありが第二次新昭和切手です。
- 未使用品の買取価格は1200円~4500円程度
- 使用済みでも10円~50円程度
未使用品だとバラ1枚でも買取価格は高めになっています。使用済みだと極端に値が落ちてしまうでしょう。もし未使用品があれば、専門家に鑑定を受けた方がいいです。
⑪【第二次新昭和切手100円(梅花模様)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1947年 | |
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価値 | D | |
相場 | バラ1枚は1500円~5000円程度 使用済みは10円~50円程度 |
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額面・種類 | 100円・梅花模様 | |
画像出典 | 日本郵便趣味協会 |
第二次新昭和切手の最高額面になるのが100円です。デザインとしては梅花模様が採用されました。この図柄も第一次新昭和切手のものが、そのまま採用されています。判別方法は50円と同じく目打ちのありなしになります。
- バラ1枚の買取価格は1500円~5000円程度
- 使用済みは10円~50円程度
第二次新昭和切手の中で最も買取価格に期待できるのが、この100円切手です。最も額面が高いものだけに、希少価値も高くなっています。
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第二次新昭和切手とは~発行された経緯や歴史的背景~
第二次新昭和切手についても確認してみます。1946年~1948年という戦後の復興期にかけて発行されていた普通切手です。
終戦直後に発行された第一次新昭和切手では物資の不足から目打ちがなく、一部裏糊がない切手もありました。
この第二次新昭和切手からは目打ちが復活しています。そのほかにも以下のような特徴があります。
- 炭鉱夫の50銭切手以外は日本郵便の文字が左書きになっている
- 菊の紋章があるのが第二次新昭和切手、ないのが第三次新昭和切手
まだ復興期といっても戦後間もない時期であるため、一部の切手には裏糊がついていないものや、目打ちをルレットでつけたものなどもあります。状態が細かく細分化されているため、できれば専門家の鑑定を受けた方がいいでしょう。
まとめ
第二次新昭和切手についてのまとめでした。戦後の復興期に発行されていた普通切手で、30銭~100円までの11種類があります。
第一次新昭和切手とは異なり、目打ちが復活したものの、まだまだ現在の切手のように安定はしていません。買取価格としては額面が高いほどアップする傾向があります。
特に最高額面である100円切手の美品だと、バラ1枚の未使用品でも最高5000円程度にはなるでしょう。額面の低い切手については1枚で鑑定するよりも、複数まとめた方がいいです。