【赤猿切手】10万円も夢じゃない!買取価格&鑑定価値《相場まとめ》
切手でプレミアがついているのは、国内のものだけではありません。海外の切手にもプレミアがつくもがあります。その中でも代表的なのが中国の赤猿切手でしょう。
ちなみに正式名称は小猿切手です。ここでは赤猿切手がどの程度の買取価格になるのかを調べてみます。
またなぜプレミアがついているのかなど、基本的な事項も合わせて解説していきましょう。希少なものだと数百万円の値がつくものもあるそうです。
【赤猿切手】プレミア切手の買取価格・鑑定価値・売買相場
時代 | 1980年 | |
---|---|---|
価値 | A | |
相場 | 現在はバラ1枚で10万円~15万円程度 シートなら500万円以上 |
|
額面・種類 | 赤猿 | |
画像出典 | 福ちゃん |
では赤猿切手の買取価格はどの程度なのでしょうか。
- 現在はバラ1枚で10万円~15万円程度
- 80枚で構成されているシートなら500万円以上
- 顔がきれいな金色だと極上品として、さらに高額がつく可能性がある
赤猿切手は1980年に発行された年賀切手になります。赤い背景に猿が描かれていることから、赤猿と呼ばれています。一時期は買取価格が高騰していたため、20万円近くで取引されていたこともあるそうです。
ただし中国の経済バブルも全盛期ほどの伸びを見せなくなってきたことから、近年では若干買取額が横ばいから縮小の傾向にあります。現状維持が難しくなっているので、もし売却を考えているのなら早い方がいいかもしれません。
激レア!金色の赤猿切手はさらに価値が高い
先述したように赤猿には、極上品と呼ばれるものがあります。もともと赤猿は中国にて年賀の切手として発売されました。そのため以下のような特徴があります。
- 中国でめでたい色である赤が使われている
- 猿の顔部分は金色のプリントがされている
発行年が1980年なので既に40年ほど前になります。そのため赤猿切手そのものは見つかっても、大抵が金色が剥がれてしまっているのです。
結果として金色が残っている赤猿切手には高いプレミアがついています。もし手元に金色の残っている赤猿切手があれば、大切に保管するようにしてください。
もし売却するのなら、正しい価値が分かる専門家の査定を受けるようにしましょう。赤猿切手は有名なプレミア切手なので、下手に売ってしまうと騙されてしまう可能性もあります。
赤猿はバラ、シート(セット)問わず買取価格は高い
赤猿切手はバラでもシートでも、基本的に買取価格が高くなっています。飽くまでも美品であることが条件ですが、1枚で10万円以上の値がつくことも珍しくありません。それよりも高くなるのがシートです。
赤猿切手のシートは80枚セットになっています。現在でこそ相場が落ち着いているため500万円以上としていますが、状態次第では1000万円を超える買取額をつけてもおかしくありません。
過去にはオークションで1億円を超えた落札額がついたほどです。ですのでもしシートがあるのなら、きちんと保管しておきましょう。
切手を保管するための専用アルバムなどを使うといいです。もし売りに出すことを考えているのなら、高値をつけそうな場所で売るべきです。
赤猿切手の状態を判別する方法
では赤猿切手の状態を判別する方法を見ておきましょう。赤猿切手は保存状態によって、かなり買取価格に開きが出てくるものです。
最高品質は先程もお伝えしたように、猿の肌部分に金色が残っているものになります。また赤猿切手はプレミア切手として有名であるため、贋作も多く出回っています。その特徴は以下の通りです。
- 猿の毛並みが荒く塗りつぶされている
- 拡大して見るとドットが見えることがある
- 切手の周囲のギザギザが粗く、均一でない
- 偽物は額面の8に斜線が引かれている
他にもレプリカ品もあります。
- レプリカはシート4枚
- 黒い斜線で額面が消されている
以上のようにレプリカについては見分けが簡単です。
なぜレア?赤猿切手に高い価値がつけられた『3つの理由』
次に赤猿切手がレアであるという理由についても解説してみます。
- 発行枚数が多くない
- 中国で発行された初の年賀切手である
- 金粉が使われている
この3つが該当するのですが、1つずつ確認していきます。
【理由1】発行枚数が少ない
基本的に希少価値の高い切手というのは、発行された枚数が少ないです。この例に赤猿切手も漏れることはありません。当初の予定では800万枚の発行となっていたのですが、諸般の事情から500万枚の発行となりました。
さらに発行された時期についてもよくなかったのです。当時の中国は文化大革命の時代に入っていました。そのため切手を趣味として収集するのが、固く禁じられていたのです。
その結果として500万枚の発行枚数はあっても、現存する物が以上に少なくなっています。また基本的に収集が禁止されていたこともあって、状態の良いものが残っている可能性はかなり低くなります。
その結果として極美品のシートが見つかった時には、オークションにかけられるほどです。
【理由2】中国で初めての年賀切手
赤猿切手にプレミアがつく理由としては、中国では初となる年賀切手という点でしょう。赤猿切手が発行されるまでは年賀切手というものが、中国にはありませんでした。そのため歴史的に見ても価値がある逸品なのです。
ちなみに赤猿切手は干支切手シリーズになります。1980年の申年から1991年の未年まで毎年発行された年賀切手のシリーズです。このシリーズ初となったのが赤猿切手になります。
干支が発祥したのは中国です。実は日本の干支とは少しですが違いがあります。干支の最後は日本だとイノシシにあたる亥がきますが、中国ではイノシシではなく豚があてられているのです。ですが中国ではイノシシを豚と書くそうです。
【理由3】金粉が使われている
赤猿切手にプレミアがつく理由としては、金粉がまぶしてある点があります。猿の顔や手といった肌が露出している部分に、金粉がまぶしてあったのです。年賀ということでめでたい色である赤と金が使われています。
金粉そのものにさほど価値はないのですが、やはり見た目の美しさが異なります。また経年による劣化で金粉が剥がれやすくなっているため、金粉が残っているものの希少価値がさらに高くなっているのです。
もし金粉がしっかりと残っている赤猿切手があるのなら、貴重なお宝かもしれません。そのため経年劣化をさらに起こさせないように、専用のケースなどを使って保管するようにしてください。
赤猿切手の本物と偽物(レプリカ)&北朝鮮発行を見分ける”正しい方法”
赤猿切手はプレミアのつく切手として有名です。そのため先述したように偽物も多く作られているのが、難点だと言えるでしょう。では偽物にはどういう特徴があるのかを確認してみます。
- 本物の赤猿切手は毛の流れまで詳細に書かれている
- 偽物は毛並みが粗く描かれている
- 偽物は拡大してみるとプリント印刷のドットが見えることがある
- 偽物は目打ちが粗い
- 目打ちが均一過ぎたり、不自然なものが多い
偽物の中には分かりやすいものもありますが、基本的には素人では真贋を見極めるのは難しいでしょう。中にはとてもできの良い偽物などもあるため、購入するのなら専門家の鑑定を受けたものの方が良いでしょう。
赤猿切手の偽物の特徴
赤猿切手には偽物も少なくありません。既に専門家の鑑定を受けて偽物だと判別されたものは、額面の数字部分に斜線が引かれています。そのため見分けもつきやすいと言えるでしょう。
偽物の赤猿切手の特徴としては、本物と比較すると粗い点が多いことです。ただ本物を所持しているのなら別ですが、偽物だけを見て判別するのはかなり難しいでしょう。
ですので個人売買などを利用するのなら、鑑定書付きのものを利用してください。赤猿切手は極上品だと1枚でも、かなりの買取価格になります。
そのため偽物を作る方も力を入れていることもあるのです。専門家でも判別が難しいような偽物もあるため、素人ではほぼ鑑定できないと言っても過言ではありません。
赤猿切手のレプリカの特徴
赤猿切手には偽物以外にもレプリカ品があります。本物の赤猿切手のシートは80枚組になるのですが、レプリカ品は1シート4枚で販売されているので一目瞭然でわかります。
またレプリカの切手は額面の数字が斜線で消されています。そのため素人でもレプリカ品は直ぐに判別できるでしょう。だいたい1枚100円程度で取引されているのですが、万が一に本物と混ざってはいけないので買取をしない業者もいます。
そのためもし赤猿切手のレプリカを売りたいと考えているのなら、先ずは買取業者に連絡をして見るといいでしょう。その時に赤猿切手のレプリカであることを、必ず告げてください。業者によって買取か、買取不可が変わるはずです。
【レプリカ1】中国切手「遼東半島解放記念小型シート」
赤猿切手のレプリカとして有名なのが、遼東半島解放記念小型シートです。先程お伝えしたように1シート4枚のセット品です。シートには遼東半島解放記念と印字されていて、その概要などが記されているものです。
切手そのものは赤猿の図柄を模したものです。本物の赤猿切手はかなり高額ですので、手が出ないことから安価なこちらをコレクションする人もいます。ちなみにこちらは100円前後の買取価格です。
遼東半島解放というのは日清戦争で日本が勝利したことで、下関条約にて割譲された領土です。この日本の支配を良く思わなかったフランスとドイツ帝国、ロシア帝国の三国が返還するようにと勧告したのです。いわゆる三国干渉です。
【レプリカ2】北朝鮮発行のそっくり赤猿切手
赤猿切手のレプリカ品には、北朝鮮で発行されたものもあります。2013年に発行されたもので、通常切手のシートと小型シートの2種類があります。
赤猿切手がそのままデザインとして採用されていますが、左上の文字が漢字ではなくハングルとなっているのが特徴です。さらに切手の額面も異なるため、北朝鮮発行の赤猿切手は直ぐに判別できます。
ただ当時の日本は北朝鮮に対して経済制裁を行っていました。そのため日本ではかなり入手が困難な外国切手の一つです。ほぼ専門店での買取実績がないため、買取相場などは不明です。
ただし赤猿切手のレプリカ品は買取不可とする業者も少なくありません。ですのでもし北朝鮮発行の赤猿を売りたい人は、事前に確認を取った方がいいでしょう。
【レプリカ3】ソロモン諸島発行の赤猿年賀切手
赤猿切手のレプリカ品は3種類あります。最後の1つがソロモン諸島にて発行された年賀切手です。申年を迎えるのにあたっての年賀切手として、2016年に発行されたものでデザインが赤猿切手になっています。
ただしシートの目打ちに沿って切手を離すと、SOLOMON ISLANDという英語の表記が入ったロゴが入るようになっているのです。そのため本物と間違う人はいないでしょう。
ちなみにソロモン諸島はオーストラリアの北東に位置する国です。島嶼群であり、その島々を国土としています。イギリス連邦の一員であり、近隣のオーストラリアとの関係が深い国です。第二次大戦前までは日本とも深い関わりがありました。
赤猿切手を相場価格以上で高く売る『3つの売却術』
次に赤猿切手を相場以上で売るには、どんな方法があるのでしょうか。ポイントとしては3つあります。1つずつ解説していきますので、もし手元に本物の赤猿切手があるようなら覚えておいて損はありません。
絶対NG!!フチを切り離さない&プリント面を触るのは劣化の原因になる
赤猿切手は発行から既に40年が経過しています。そのため状態が悪いものが多くなっているので、少しでも劣化さないようにすることが高く売るための第一歩だと言っても良いでしょう。
- 切手のプリント面は絶対に触らない
- 専用のアルバムでしっかりと保管する
- 空気や太陽の光に触れないようにする
最低でもこの3つのポイントは守るようにしましょう。美品であるほど買取額がアップするものなので、もし入手すればしっかりと保管してください。さらにポイントがあります。
- 切手の縁、いわゆる耳の部分は切り落とさない
赤猿切手は切手の縁がついているものが、ほとんど残っていません。何故なら中国国内では収集ができなかったため、現存するものの多くが国外へと持ち出したものだからです。この時に縁を切り落としてしまったものがほとんどなのです。
そのため縁がついている赤猿切手があるのなら、絶対にそのまま残しておきましょう。縁があるだけで買取額が一気にアップします。
リサイクルショップに売るのは買取価格が低くなる
もう1つ赤猿切手を高く売るポイントとしては、リサイクルショップには売らないようにすることです。高く売りたいのなら適正価格で買取をしてくれる、切手専門の業者に依頼するようにしましょう。
そもそもリサイクルショップでは、切手買取専門店よりも総じて買取価格が低く設定されています。その理由としては安く買って高く売るのが、リサイクルショップのビジネスモデルだからです。
ですが切手買取専門店だと適正価格での買取と販売を行っていますので、基本的に足元を見るようなことはしません。
また国内外のコレクターとつながりを持つお店も多いので、きちんとした価格で買取をしてくれるのです。確かにリサイクルショップが手軽かもしれませんが、赤猿切手を売るのには向いていません。
【おすすめ】赤猿を買取相場より高く売るなら買取専門業者『バイセル』
赤猿とは~中国の初の年賀切手~
最後に赤猿切手についても詳しく解説しておきます。赤猿切手は1980年に中国で発行されました。中国では初となる年賀切手であり、後にも続く干支シリーズの最初の切手なのです。そのため歴史的な価値があると考えて良いでしょう。
赤猿切手とは背景に赤が使われていて、図案に猿が採用されていることからです。正式名称としては小猿切手になるのですが、日本では赤猿切手の方が通りやすいでしょう。
当初は800万枚発行の予定でしたが、諸般の事情から500万枚で発行されました。当時の中国は文化大革命の頃であり、切手の収集そのものが禁止されていたのです。
さらに国外への持ち出しも難しかったことから、現存する枚数が非常に少なくなっている切手なのです。ちなみに左下にあるT46という英数字は編号になります。
- Tは特殊切手
- 46は1974年以降に発行された46番目の切手
こうした意味を持っている数字です。そのため赤猿切手をT46と呼ぶ人もいるそうです。
まとめ
赤猿切手についての情報でした。外国切手の中でも特に高額をつけるプレミア切手として有名なのが赤猿です。中国で初となる年賀切手であることなど、プレミアがつく条件が揃っています。
特に現存する枚数が少ないことから、1枚でも10万円を超える値がつきます。そんな赤猿切手をさらに高く売るためには、切手専用の保管シートを使うなどして劣化を防ぐことが大切です。
基本的に劣化した赤猿切手が多いので、きれいな状態のものなら、思わぬ高値をつけるかもしれません。