【第三次動植物国宝図案切手】買取価格は?全10種の鑑定価値を公開!
第三次動植物国宝図案切手は、昭和36年~40年の間に発行された普通切手になります。動植物と国宝をテーマにして発行されたシリーズの第3弾になり、特徴としては色鮮やかな色彩表現にあるでしょう。
この第三次動植物国宝図案切手の買取価格について調べてみました。額面は全部で10種類発行されていて、1枚ずつ買取額が異なります。そこでどんな額面でプレミアがついているのか、1つずつ確認していきましょう。
【全10種類】第三次動植物国宝図案切手の買取価格・鑑定価値《販売相場一覧》
第三次動植物国宝図案切手の額面は、1円~120円までの10種類があります。額面ごとに買取価格は違っていますので、それぞれの相場を確認していきます。驚くような高値ではありませんが、比較的に買取額が高いものもあるのです。
①【第三次動植物国宝図案切手4円(ベニオキナエビス)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1962年 | |
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価値 | D | |
相場 | 買取価格は5円程度 使用済みでも5円程度 |
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額面・種類 | 4円 | |
画像出典 | なし |
第三次動植物国宝図案切手の最小額面は4円になります。図案として採用されているのは、巻き貝の1つであるベニオキナエビスです。日本国内では四国の土佐湾から南に生息していて、カンブリア紀後期から生き残っている生物になります。
- 買取価格は5円程度
- 使用済みでも5円程度
基本的に額面よりも若干上乗せがある程度の買取額になります。ただし財務省印刷局製造と記載のある耳が付いていると、買取価格が200円程度にまでアップするでしょう。
②【第三次動植物国宝図案切手6円(ナンテン)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1962年 | |
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価値 | D | |
相場 | 未使用品の買取額は額面ベース 使用済みの美品だと10円程度 |
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額面・種類 | 6円 | |
画像出典 | なし |
第三次動植物国宝図案切手の6円では、ナンテンがデザインとして採用されました。中国原産の常緑低木で、日本では縁起物として庭木に利用されることが多い植物です。主に西日本以南に自生しています。
- 未使用品の買取額は額面ベース
- 使用済みの美品だと10円程度
低額面の切手は発行枚数も多いことから、希少価値がありません。そのため買取額としては、基本的に額面の6円が基準となっています。使用済みの美品だと額面以上の価値がつくでしょう。
③【第三次動植物国宝図案切手10円(ソメイヨシノ)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1961年 | |
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価値 | D | |
相場 | 買取価格は5円~20円程度 使用済み切手だと10円がリミット コイル切手だと100円~300円程度 |
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額面・種類 | 10円 | |
画像出典 | なし |
第三次動植物国宝図案切手の10円のデザインには、ソメイヨシノが採用されました。ソメイヨシノは日本の固有種である、オオシマザクラの雑種とエドヒガンが交雑してできた桜のことです。桜と言えば、このソメイヨシノを指すほど有名でしょう。
- 買取価格は5円~20円程度
- 使用済み切手だと10円がリミット
- コイル切手だと100円~300円程度
基本的には額面である10円が取引のベースです。美品である場合は額面の倍程度になるでしょう。横の目打ちがないものは、コイル切手になるため買取額がアップします。
④【第三次動植物国宝図案切手30円(円覚寺舎利殿)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1962年 | |
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価値 | D | |
相場 | 未使用品バラ1枚の買取価格は50円~300円程度 使用済みは10円が限度額 コイル切手だと50円~250円 |
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額面・種類 | 30円 | |
画像出典 | なし |
第三次動植物国宝図案切手の額面30円には、円覚寺の舎利殿がデザインとして採用されました。舎利殿とは釈迦の歯を納めることから付けられた名称です。円覚寺は日本でも最古となる禅宗様の建築物として知られています。
- 未使用品バラ1枚の買取価格は50円~300円程度
- 使用済みは10円が限度額
- コイル切手だと50円~250円
30円切手にもコイル切手があります。ただしコイル切手だとしても、買取額の相場はほぼ変わらないのが特徴だと言えるでしょう。
⑤【第三次動植物国宝図案切手40円(日光東照宮陽明門)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1962年 | |
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価値 | D | |
相場 | バラ1枚の買取額は50円~400円程度 使用済みでも10円が限度額 |
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額面・種類 | 40円 | |
画像出典 | なし |
第三次動植物国宝図案切手の40円には、日光東照宮の陽明門が描かれています。日光東照宮の中でメインの門とも言える場所で、国宝にも指定されていることから図案として採用されました。
- バラ1枚の買取額は50円~400円程度
- 使用済みでも10円が限度額
未使用品だとバラ1枚であっても、額面を超えるプレミア価格がついています。ですが使用済みだと、ほぼ買取額がつきません。
⑥【第三次動植物国宝図案切手70円(能面)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1965年 | |
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価値 | D | |
相場 | 未使用品の買取価格は20円~140円程度 使用済みだと10円程度 |
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額面・種類 | 70円 | |
画像出典 | なし |
第三次動植物国宝図案切手の70円には、増阿弥が作とされる能面が採用されました。増阿弥というのは室町時代に活躍した田楽法師です。有名な世阿弥と人気を争っていた人物になります。
- 未使用品の買取価格は20円~140円程度
- 使用済みだと10円程度
美品の未使用品なら額面の2倍程度の買取価格になります。1967年以降に発行された切手にも同じデザインのものがありますが、そちらにはだいだい色の枠線があるので判別は難しくありません。
⑦【第三次動植物国宝図案切手80円(ヤマドリ)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1965年 | |
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価値 | D | |
相場 | 買取価格は10円~50円程度 使用済みだと10円がリミット |
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額面・種類 | 80円 | |
画像出典 | なし |
第三次動植物国宝図案切手の80円に描かれているのはヤマドリです。古くから日本では文学に登場している鳥です。古典ではひとり寝の例えとして用いられていて、百人一首の柿本人麻呂が詠んだものが有名でしょう。
- 買取価格は10円~50円程度
- 使用済みだと10円がリミット
未使用品だと美品でも額面の80円を超えることはないでしょう。1971年には同じデザインの切手が再度発行されていますが、そちらには右下にNIPPONという表記が入っています。
⑧【第三次動植物国宝図案切手90円(風神)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1962年 | |
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価値 | D | |
相場 | 未使用品バラ1枚の買取価格は250円~1400円程度 使用済みだと20円程度 |
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額面・種類 | 90円 | |
画像出典 | なし |
第三次動植物国宝図案切手の額面90円には風神図が採用されました。俵屋宗達が描いたもので、建仁寺の風神雷神図が有名でしょう。江戸時代の初期に活躍していた人で、尾形光琳と並ぶほどの大画家だと言えます。
- 未使用品バラ1枚の買取価格は250円~1400円程度
- 使用済みだと20円程度
第三次動植物国宝図案切手の中では、最も高値をつけています。同じ図柄の切手が1966年以降にも採用されているのですが、刷色が緑色から茶色に変更されているので分かりやすいでしょう。
⑨【第三次動植物国宝図案切手100円(タンチョウヅル)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1963年 | |
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価値 | D | |
相場 | バラ1枚の買取価格は150円~500円程度 使用済みは10円が限度額 |
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額面・種類 | 100円 | |
画像出典 | なし |
第三次動植物国宝図案切手の額面100円に採用されたのはタンチョウヅルです。日本では、古来から親しまれてきた鳥になります。折り鶴のモデルになっていたり、鶴の恩返しなどで描かれているのもタンチョウヅルです。
- バラ1枚の買取価格は150円~500円程度
- 使用済みは10円が限度額
普通切手の買取相場としては、比較的に高くなっています。美品であれば500円以上の買取額にも期待が持てるでしょう。
⑩【第三次動植物国宝図案切手120円(迦陵頻伽)】鑑定価値と買取価格相場
時代 | 1962年 | |
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価値 | D | |
相場 | 買取価格は200円~800円前後 使用済みでも40円程度 |
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額面・種類 | 120円 | |
画像出典 | なし |
第三次動植物国宝図案切手の最高額面が120円です。デザインに採用されているのは迦陵頻伽になります。上半身は人で下半身が鳥という姿で、極楽浄土に住むと考えられているのです。
- 買取価格は200円~800円前後
- 使用済みでも40円程度
高額面になると発行枚数も少なくなるため、希少価値が高くなっています。買取額も相応になっていて、特に美品なら800円前後の価値になるでしょう。
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第三次動植物国宝図案切手とは~製造発行の背景や価値について~
第三次動植物国宝図案切手は、1961年~65年にかけて発行された普通切手です。昭和の中期に発行された切手であり、動植物と国宝が絵柄に用いられました。濃淡や多色刷りの技術が進歩していて、色鮮やかな色彩が魅力です。
昭和30年代の後半に発行されたことから、希少価値がつきにくいと考える人も少なくありません。ですが当時は切手ブームが起こっていて、記念切手には注目が集まっていたのですが、普通切手はあまり見向きされませんでした。
その結果として普通切手の美品が少なくなっているのです。当時の30円は今で言うのなら600円程度だったそうで、高額面の切手はあまり使われることがなかったのが原因の1つでもあるでしょう。
まとめ
第三次動植物国宝図案切手についてのまとめ情報でした。昭和の中期に発行されていた普通切手になります。印刷技術が格段に上がってきたことから、昭和初期に発行された切手よりも格段に鮮やかな切手となりました。
あまり希少価値がつきにくいと考えるかもしれませんが、切手ブームの影響で普通切手に注目する人が少なかったことから、現存する美品が少なくなっているのです。
その結果として風神切手のように高値をつけるものもあります。